日本の女性は、鉄の過剰摂取を心配するより、不足しすぎていることを知らないといけない。
からだのエネルギーを作り出すために
鉄が必須になることを前回書きました。
鉄というと
鉄の過剰摂取は危険と言われることが多くて
わたしもわざわざ鉄を取ろうとすることはなかったんです。
どのくらい不足していて
どのくらい必要で
どのくらい普段摂取できているのか。
どの栄養素もですが
わからないでもんね。
取り過ぎは危険というくらいなら
からだの中の鉄分は間に合っていると思ってしまうのです。
こちらの本の著者の藤川先生は精神科医ですが
日本人女性はかなりの鉄不足であり
そのためにうつやパニックを引き起こしていると言われています。
特に産後、からだの鉄がからっぽになってしまうために産後うつを発症し、
逆に鉄を十分補給していけば精神が安定してうつもパニックも完治すると。
うつやパニックという病名がなくとも
女の人って精神的に不安定でつらいって人、多いのでは。
(わたしも昔はほんとにひどかった)
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この鉄不足を測るには、フェリチン値というものがあります。
一般的な健康診断の血液検査では測定しないので
わざわざ病院でフェリチン値を知りたいと血液検査をしてもらわないとわからない値なのです。
だから、ほとんどの人が自分の鉄不足に気付いていない。
欧米ではフェリチン値が100以下が鉄不足とされているのですが
厚生労働省の女性の栄養調査結果では
20代で100以上だった人はゼロ。
30代で100以上だった人は1.2%。
40代で100以上だった人は1.9%。
フェリチン値が30以下だったのが全体の70%もいます。
閉経後の女性では
50代で100以上だった人は18.6%。
60代で100以上だった人は28.3%。
70代で100以上だった人は24.6%。
なので、やっぱり生理がある女の人の鉄不足は顕著です。
鉄はからだのエネルギー代謝に必須なのに
こんなにも不足していて
むしろ、それでもなんとか動けてしまうって逆にすごい。笑
藤川先生は1日に100mgの鉄錠を処方しているそうですが
フェロケル鉄のサプリで摂ったほうが
ムカムカしたり便秘になったりせずに飲みやすいそうですよ!
おすすめされているのは
Nowのアイアン36mg。これを一日3錠です。
わたしが飲んでいるのもこれ。
とりあえず1日1錠で飲んでますが、絶好調。笑
(わたしは糖質制限でお肉をよく食べるし
我が家の調理は鉄のフライパンを使うので
鉄がカラカラということもないかと。)
鉄を摂りだしたからからといって
すぐにフェリチン値が上がってくれるわけではなくて
毎月の生理で大量に失われ、毎日のエネルギー代謝でもバンバン使われるので
サプリでしっかり補給していっても
月に5〜10程度しかフェリチン値は改善されていかないそうです。
重度の鉄不足だとフェリチン値は4以下になっていて
100以上までもっていくには1年以上かかるんでしょう。
ちなみに鉄は
ビタミンCと一緒にのむと吸収率が上がり
ビタミンEと一緒にのむと吸収を阻害してしまうので
飲み合わせに注意。
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男性でなければ、
いまの日本において鉄の過剰摂取はないはず。
口から取り入れた鉄はタンパク質と結合できるので
必要な分を吸収し、不要な分を排出するというシステムが備わっているんです。
過剰摂取となってしまうとすれば
直接、鉄を静脈注射した場合。
わたしは経験がないのですが
病院で貧血と診断されると鉄を注射されることがあるそうです。
この場合、タンパク質と結合することなく鉄イオンが大量に血中に入り込みます。
そのときに酸素と反応をおこして、猛毒になってしまうそう。
藤川先生は
このような治療を即刻やめるべきだと言われています。
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今回、かなり参考にさせてもらった藤川先生の本。
女の人は特に、ぜったいに読むべき。
こちらの本の第5章には
医師はなぜ栄養について知らないのか
という内容が書かれています。
こういってくださる先生がいて感動!笑
常々、世の中には正しい情報と、間違っている情報が溢れています。
医者が、専門家が、エビデンスが、常識的に、など
正しいはずだ、というものを信じてしまいがちです。
常識にとらわれず、違和感を解消していくと
こころもからだもスッキリしますよ!!!
本日もお付き合いいただき
ありがとうございました。